室町末期 無銘脇差 互の目乱れ 白鞘 鎬造 生茎
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 室町時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1個
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- 重量
- 486g
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- 刀長
- 50.2cm
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- 反り
- 1.4cm
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- 元幅
- 2.9cm
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- 元重
- 0.6cm
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- 先幅
- 2.1cm
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- 先重
- 0.4cm
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- 登録番号
- 福島県 第37938号
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- 登録年
- 昭和46年
室町時代末期は、戦国の世の動乱が列島全土に及んだ時代です。各地の武将が割拠するなか、実戦に即した機能美を追求した刀剣が数多く生み出されました。本品はその時代を生き抜いてきた無銘の脇差で、現代に至るまで良好な状態が保たれた貴重な一振りです。
造込みは鎬造、庵棟(いおりむね)という標準的かつ堅牢な形状を採用しており、実戦刀としての合理性が感じられます。刃長50.2cm、反り1.4cmというバランスは、脇差としては標準的なサイズ感で、扱いやすさを兼ね備えています。
地鉄は板目(いため)が詰み、肌が引き締まった印象を与えます。刃文は互の目乱れ(ぐのめみだれ)が連続しており、刃縁に規則的な波状の模様が連なる様子は見ていて飽きのこない魅力があります。切先は中切先(ちゅうきっさき)で、全体に均整のとれた姿をしています。
茎(なかご)は生茎(うぶなかご)で、製作当初の状態をほぼそのまま残しています。茎尻は栗尻(くりじり)の形状で、両面に棒樋(ぼうひ)が掻き流し(かきながし)で入れられており、重量バランスの調整と装飾性を兼ねています。鑢目(やすりめ)は左上がりで、当時の作刀習慣を知る手がかりにもなります。
拵は白鞘(しらさや)仕立てで、保存・保管を主目的とした清潔感のある仕上がりです。ハバキ(刀身と鞘をつなぐ金具)は銅製で唐草模様が施されており、素朴ながらも丁寧な仕事が見て取れます。
状態は良好で、さびや刃こぼれは見受けられません。刀身の輝きも保たれており、室町末期の作としては保存状態が良いといえます。無銘ゆえに刀工の特定はできませんが、当時の作刀傾向を示す特徴が随所に見られ、時代考証の資料としても、また日本刀の美しさを身近に感じる一振りとしても価値ある品です。170,000円という価格は、この時代・状態の脇差として入手しやすい設定となっています。