D4135【白鞘脇差】義弘
室町時代初期に活躍した刀工「越中国松倉住人 郷義弘」の銘が刻まれた、菖蒲造の白鞘脇差です。板目肌が詰み、浅い湾れ刃が静かに続く姿は、室町初期らしい穏やかで気品ある出来映え。菖蒲造による伸びやかな姿形は、鑑賞刀としても武用刀としても魅力を放ちます。茎は生ぶで栗尻、平行なヤスリ目を備え、時代の息吹をそのままに伝えています。金色のハバキが刀身の存在感を一層引き立てます。
郷義弘は現存作が極めて少なく、その名を冠する刀は刀剣界でも特に希少性が高いことで知られます。正宗十哲の一人とされ、相州正宗、粟田口吉光とともに名物三作と呼ばれるほど珍重され、各大名はこぞって手に入れたがりました。しかし、義弘と在銘の作は皆無であり、鑑定家の本阿弥光悦が極めをつけた代物、無銘であるが郷だろうと言われるものしか存在しないとされています。こちらの刀剣も銘は入っておりますが、真偽を問うのではなく話のタネの一つとしてお楽しみください。歴史的価値と美術的魅力を兼ね備えた本脇差は、コレクションの中心となる一本となるでしょう。
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- 銘
- 義弘
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- 時代
- 室町時代初期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 470g
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- 刀長
- 52.4cm
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- 反り
- 0.2
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- 元幅
- 2.7
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- 元重
- 0.5
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- 先幅
- 1.8
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- 先重
- 0.6
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- 登録番号
- 千葉県 第29288号
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- 登録年
- 昭和47年