B4143【拵付刀】二王
本作は、「二王清久」による作と鑑定された鎌倉時代の拵付刀で、日本美術刀剣保存協会による「特別保存刀剣鑑定書」および、日本刀剣保存会5名連名の鑑定書が付属する、確かな真贋と価値を保証する一振です。二王派は周防国(現・山口県)を拠点に活躍し、本作は元応年間(1319〜1321年)、蒙古襲来の後、恩賞をもらえなかった御家人たちの鎌倉幕府に対しての信頼が薄れていく時代に鍛え上げられました。地鉄は板目肌が詰み、落ち着いた直刃に乱れごころが交じる品格ある刃文です。茎の形状と目釘が一つのことから大きく磨り上げられたことが伺えます。取り回しの良い長さとなっても力強さを失わず、戦国武士が実戦で信頼を寄せた造りを示しています。
拵は金と黒の石目ツヤ塗鞘を備え、丸形銅ツバを合わせた端正な仕立て。欠点もなく保存状態も良好で、金着せ二重ハバキが刀身を一層引き立てます。
二王派には新選組局長・近藤勇の斬首に用いられた「二王清綱」という刀匠がいます。また人気刀剣ゲーム「刀剣乱舞」にも二王清綱が登場し、ファンの間で高い注目を集めています。本作は実用美と歴史的ロマンを兼ね備えた逸品であり、刀剣愛好家やコレクターにとって見逃せない一口となるでしょう。
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- 銘
- 二王
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- 時代
- 鎌倉時代
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 598g
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- 刀長
- 68.7cm
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- 反り
- 1.9
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- 元幅
- 2.6
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- 元重
- 0.6
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- 先幅
- 1.5
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 大阪府 第195号
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- 登録年
- 昭和26年