江戸中期 無銘脇差 身幅広 大切先 白鞘入り
-
- 銘
- 無銘
-
- 時代
- 江戸時代中期
-
- 刃紋
- 乱
-
- 目釘
- 1個
-
- 重量
- 405g
-
- 刀長
- 44.7cm
-
- 反り
- 0.7cm
-
- 元幅
- 3cm
-
- 元重
- 0.6cm
-
- 先幅
- 1.8cm
-
- 先重
- 0.3cm
-
- 登録番号
- 東京都 第180190号
-
- 登録年
- 昭和48年
江戸時代中期は、幕藩体制が安定し、武家社会における刀剣の需要が武器としての実用性から美術工芸品としての側面へと移行していった時代です。この時期には各地の刀工が独自の作風を磨き、後世に伝わる優品を多数生み出しました。本品はそうした時代の息吹を感じさせる、無銘の脇差です。
銘は切られていないものの、造込みや地鉄の特徴から江戸中期の作と推定されます。無銘の作品は当時、修行中の刀工や地方の職人によるものが多く、実用本位で誠実に打たれた一振りとして評価されることが少なくありません。
造込みは鎬造(しのぎづくり)・庵棟(いおりむね)で、脇差として標準的かつ堅実な構造を持ちます。地鉄には板目肌(いためはだ)が現れており、落ち着いた風合いの鍛えが見て取れます。刃文は直刃(すぐは)を基調としながら互の目(ぐのめ)が交じる構成で、変化に富んだ刃縁の動きが見どころのひとつです。元幅3cmと身幅が広く、大切先(おおきっさき)が堂々とした存在感を与えています。重量は405gとバランスよくまとまっており、扱いやすい一振りです。
茎(なかご)は生茎(うぶなかご)で、目釘穴は1個。栗尻(くりじり)に平行なヤスリ目が施されており、当時のままの状態を良好に保っています。ハバキには竹の彫り物が入った銅製のものが使用されており、こうした細工に職人の丁寧な仕事ぶりが感じられます。
状態については、錆・刃こぼれともになく、良好な保存状態を維持しています。白鞘に収められており、保管・管理のしやすさも魅力のひとつです。
価格15万円という設定は、江戸中期の脇差として良好な状態を維持していることを考えると、手の届きやすい価格帯といえます。日本刀の入門として、あるいは江戸時代の作刀文化に関心をお持ちの方にとって、丁寧に向き合っていただける一振りです。