D4187【白鞘脇差】祐定
室町時代中期に備前国で活躍した名門・長船派の代表刀工「祐定(すけさだ)」による白鞘脇差です。表に「備州長船祐定」、裏に「永正〇年八月日」と刻銘があり、当時の制作年代を示す貴重な一作となっています。祐定一派は応永期から桃山期にかけて約60名以上が存在し、長船鍛冶の中でも特に生産量・技量ともに群を抜いた存在でした。
本脇差は、鎬造・庵棟、杢目肌がよく現れ、直刃にわずかに乱れ心が入り足を見せる上品な出来。中切先、生茎、栗尻と古調を保ち、金色ハバキが美しく映えます。祐定銘の刀は武家や豪商に広く愛用され、当時の刀剣文化の隆盛を今に伝える一振りです。
室町中期の備前刀らしい温雅で冴えた刃文を楽しめる本品は、美術刀剣としてもコレクション価値の高い作品といえます。
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- 銘
- 祐定
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- 時代
- 室町時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 437g
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- 刀長
- 53.7cm
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- 反り
- 1.4
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- 元幅
- 2.6
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.7
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 静岡県 第11572号
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- 登録年
- 昭和29年