D4191【白鞘脇差】無銘
室町時代末期(16世紀後半)に鍛えられたと見られる、無銘の白鞘脇差です。戦国の世が終息に向かうこの時代、刀剣は武士の魂であると同時に、平和の訪れを前に美術的価値が高められていきました。本脇差は、鎬造・庵棟の端正な姿に、板目に杢目を交える精緻な地鉄が美しく、刀工の確かな技量がうかがえます。湾れ気味の直刃は穏やかで、落ち着いた刃文が見る者に静謐な印象を与えます。
茎(なかご)は生ぶで、左上がりのヤスリ目が整い、栗尻に仕立てられています。銅ハバキを備え、全体に保存状態は良好で、錆や刃こぼれもなく良好です。地鉄の冴えが際立ち、日本刀の美しさを静かに堪能できる一本として、初めて日本刀をご購入される方にもおすすめの一振りです。質実でありながら、時代の息吹を感じさせる脇差として、美術的鑑賞にも適しています。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 室町時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 404g
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- 刀長
- 47.1cm
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- 反り
- 0.7
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- 元幅
- 2.7
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.7
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 東京都 第45912号
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- 登録年
- 昭和27年