D4198【白鞘脇差】祐定
室町時代中期・永正十年(1513年頃)紀を有する「備州長船祐定」の白鞘脇差です。祐定一派は、備前国長船を代表する名門刀工群であり、室町中期から江戸初期にかけて六十名以上が代々その名を継ぎました。その中でも「永正祐定」は応仁の乱後の戦国初期に活躍し、戦乱の世にふさわしい実戦刀を数多く鍛えたことで知られます。
本刀は平造にして板目肌が詰み、杢目調が美しく流れる優れた地鉄を示しています。刃文は互の目乱れ、刃中の働き鮮明で冴え渡り、祐定派らしい匂い深い焼刃が魅力。茎は生ぶ茎のまま保存され、銀二重ハバキを備えるなど、保存状態も良好です。
室町中期の備前刀らしい華やかさと実用美を兼ね備えた一振であり、観賞用としてもコレクションの一角を飾るにふさわしい逸品といえます。
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- 銘
- 祐定
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- 時代
- 室町時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 279g
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- 刀長
- 31.2cm
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- 反り
- 0.2
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- 元幅
- 3
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- 元重
- 0.6
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- 先幅
- 1.9
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 岡山県 第53123号
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- 登録年
- 昭和42年