D4202【白鞘脇差】無銘
江戸時代中期に制作された無銘の白鞘入脇差です。刀身長は54.2cmとやや長めで、当時の脇差としては存在感のある寸法を備えています。造りは鎬造・庵棟、肌は板目が流れごとに現れ、地鉄の質の良さが伝わる一振りです。刃文は湾れを主体とした乱れ調で、江戸中期らしい落ち着きと華やぎを併せ持った作風が見られます。
切先は中切先で力強くまとめられ、棒樋が両面に掻き流しで施され、軽快さと機能美が共存しています。茎は生茎のまま栗尻で、ヤスリ目は経年により薄れていますが、鉄味は非常に良好。銀祐乗のハバキが添えられており、丁寧に扱われてきたことが伺えます。棟に1.5cmの軽いサビはありますが、刃こぼれはなく、総体として良好な保存状態です。
江戸時代中期は、江戸幕府の統治が安定し、武家社会の実用刀から美術的価値を重んじる方向へと変化した時代。本脇差にもその特徴が現れ、実戦的な造りを保ちながらも、地刃の美しさや樋の意匠に職人の確かな技量が感じられます。無銘ながら、当時の刀工が丹念に鍛え上げた上質な一振りとして鑑賞・収蔵のいずれにも適しています。
コレクションの一振りとして、また江戸時代中期の刀剣文化を感じられる資料としておすすめです。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 江戸時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 461g
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- 刀長
- 54.2cm
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- 反り
- 1.1
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- 元幅
- 3
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.8
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 秋田県 第24033号
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- 登録年
- 昭和49年