D4208【白鞘脇差】無銘
江戸時代初期(17世紀前半)に鍛えられた無銘の白鞘脇差で、当時の武家社会における実用刀の特徴をよく伝える一振りです。時代の変革期である江戸初期は、戦乱の世が収まりつつも刀剣需要が依然高く、各地の刀工が技を競い合った時期でもあります。本刀はその流れを反映し、実用性と美しさを兼ね備えた姿が大きな魅力です。
小板目肌が詰み、澄んだ良質な地鉄が静かに流れるような肌合いを見せ、刃文は直刃を基調にほどよく湾れ心を交えるなど、落ち着いた中にも品格ある趣を備えています。特に見応えのある大切先(約10.5cm)は、この時代の脇差として力強く、姿の美しさと実戦的な造りを兼ねる点が注目されます。
鍛え・研ぎともに状態が良く、さびや刃こぼれも見られません。茎は生茎で栗尻、銀色のハバキが付され、全体として品のある雰囲気を漂わせています。身幅3.2cm・反り1.5cmと、しっかりとした体配ながら扱いやすいバランスで、鑑賞刀としても収集品としても魅力十分です。
江戸初期の刀工技術を感じられる、落ち着いた美しさを持つ一振り。無銘ながら地刃の出来が良く、時代を映す脇差としておすすめできる品です。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 江戸時代初期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 520g
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- 刀長
- 49.3cm
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- 反り
- 1.5
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- 元幅
- 3.2
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 2.6
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- 先重
- 0.6
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- 登録番号
- 長野県 第66149号
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- 登録年
- 昭和51年