江戸初期 白鞘脇差 鎬造 大切先 直刃湾れ 生茎
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 江戸時代初期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1個
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- 重量
- 520g
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- 刀長
- 49.3cm
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- 反り
- 1.5cm
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- 元幅
- 3.2cm
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- 元重
- 0.7cm
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- 先幅
- 2.6cm
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- 先重
- 0.6cm
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- 登録番号
- 長野県 第66149号
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- 登録年
- 昭和51年
江戸時代初期は、長きにわたる戦乱の世が終わりを告げ、武家社会が安定へと向かう転換期にあたります。この時代の刀剣は、実戦を想定した堅牢な造りのなかにも、洗練された美意識が宿り始める過渡期的な特徴を持つものが多く見られます。本品はそうした時代背景を体現する、状態の良好な無銘の白鞘脇差です。
造込みは鎬造、庵棟で、脇差としては標準的かつ格調ある姿をしています。刃長49.3cm、反り1.5cmというバランスは、江戸初期らしい実用と均整の取れた体配です。とりわけ目を引くのは、切先長10.5cmに及ぶ大切先で、刀身に堂々とした存在感と見応えを与えています。先幅2.6cmと元幅3.2cmの差が比較的小さいことからも、力強い風格が伝わります。
地鉄は小板目がよく詰み、澄んだ肌合いを見せています。刃文は直刃を基調としながらも随所に湾れ(のたれ)ごころが加わり、単調になりがちな直刃に変化と奥行きをもたらしています。刃文は鮮明で明るく、地刃の鑑賞において高い満足感が得られます。茎(なかご)は生茎(うぶなかご=製作当時のまま)で栗尻形状、目釘穴は1個と保存状態が良好であることを示しており、経年改変の少ない信頼性の高い一振りです。
拵は白鞘(しらさや)が付属し、銀色のハバキ(刀身を鞘口で支える金具)が誂えられています。
錆や刃こぼれは見られず、状態は良好です。無銘ながら地刃の出来栄えが良く、江戸初期の脇差として資料的・鑑賞的な価値を兼ね備えた一振りです。日本刀の鑑賞を始めたい方から、江戸初期作に関心をお持ちの方まで幅広くお勧めできる一振りで、価格面でも手の届きやすい設定となっています。