D4220【白鞘脇差】無銘
江戸時代中期に制作されたと考えられる無銘の白鞘脇差です。刀身長43.3cm、反り1.3cmと、脇差として非常に扱いやすい均整の取れた姿を備え、当時の武家社会における実用性と美意識の双方をよく伝えています。
造り込みは鎬造・庵棟。地鉄は小杢目がよく詰み、落ち着いた肌合いの中に品格が感じられます。刃文は直刃を基調としながらも、大きく躍動感のある乱れを見せ、江戸中期らしい安定感と同時に、観賞に耐える華やかさを兼ね備えています。刃中の働きも自然で、焼刃の明るさが際立つ点は見どころのひとつです。
生茎・栗尻で、ヤスリ目は判然としないものの、鉄味は非常に良好。長年大切に伝えられてきたことを物語る落ち着いた風合いがあります。特筆すべきは金着せの祐乗ハバキが付属している点で、格式の高さと、かつての持ち主が本刀をいかに重んじていたかをうかがわせます。
無銘ではありますが、錆や刃こぼれはなく、重量363gとバランスにも優れ、保存状態は良好です。江戸中期は、戦乱の世を離れ、武士の精神性や形式美が刀剣に色濃く反映された時代。本作は、そうした時代背景を体現する実用性と鑑賞性を兼ね備えた一振りとして、初めて日本刀を手にする方から、確かな目を持つ愛好家まで、幅広くおすすめできる脇差です。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 江戸時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 363g
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- 刀長
- 43.3cm
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- 反り
- 1.3
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- 元幅
- 2.7
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- 元重
- 0.6
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- 先幅
- 1.9
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 長野県 第19251号
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- 登録年
- 昭和33年