D4246【白鞘脇差】宗次
江戸時代中期は、太平の世が続く中で武家文化が成熟し、刀剣もまた実用の道具から精神性を宿す象徴的存在へと変化を深めた時代です。本品はそうした時代に鍛えられた、銘「宗次」の白鞘脇差です。
「宗次」の銘を切る刀工は各地の伝系に見られますが、本品の詳細な系譜については今後の研究に委ねられる部分もあります。鎬造(しのぎづくり)、庵棟(いおりむね)という脇差の正統的な造込みで、板目肌が流れるように現れた地鉄(じがね)は、鍛えの丁寧さを感じさせます。刃文(はもん)は直刃調(すぐはちょう)を基調としながら小乱刃(こみだれば)が続く穏やかな変化を見せ、落ち着いた品格を湛えています。中切先(ちゅうきっさき)のまとまりも良好です。茎(なかご)は生茎(うぶなかご)で磨上げがなく、栗尻の仕立て。目釘穴は二個。金色の二重ハバキが付属し、丁寧な仕上がりです。
白鞘には「護摩法刀」の鞘書があり、護摩供養に用いられた由緒を持つ一振りです。仏教の護摩修法と結びついた刀剣は、武器としての役割を超えた祈りの歴史を伝えるものとして、刀剣愛好家の間でも特別な関心を集めます。
保存状態は良好で、錆や刃こぼれは見られません。刀身49.6cm、反り1.6cmと扱いやすい寸法で、重量421gと手に馴染む重さです。
15万円という価格は、銘入りで状態の良い江戸時代中期の脇差としてお求めやすく、初めて日本刀をコレクションされる方にも、護摩法刀という独自の来歴に惹かれる方にもおすすめの一振りです。
-
- 銘
- 宗次
-
- 時代
- 江戸時代中期
-
- 刃紋
- 乱
-
- 目釘
- 2
-
- 重量
- 421g
-
- 刀長
- 49.6cm
-
- 反り
- 1.6
-
- 元幅
- 2.7
-
- 元重
- 0.7
-
- 先幅
- 1.8
-
- 先重
- 0.4
-
- 登録番号
- 兵庫県 第13344号
-
- 登録年
- 昭和13年