E4251【拵付脇差】兼盛
室町時代中期の美濃伝(みのでん)の流れを汲む、銘「兼盛」の拵付脇差です。室町時代は戦乱が続いたことで需要が高まり、実戦に適した鋭い作りが追求された時代でした。三代にわたってその名を継承した兼盛は、実用性と美しさを兼ね備えた作風で知られています。
刀身は、日本刀の代表的な形状である鎬造(しのぎづくり)、庵棟(いおりむね)で、身幅と重ねのバランスが良く、取り回しやすい一振りです。地鉄(じがね)は、きめ細やかな小杢目肌(こもくめはだ)が美しく現れており、当時の刀工の丁寧な鍛錬がうかがえます。刃文(はもん)は、小さく尖った互の目(ぐのめ)が連なる乱れ刃を焼き、刃縁には室町期特有の力強さが宿っています。
外装の拵(こしらえ)には、落ち着きのある黒塗ツヤ鞘を採用。丸形の鉄鍔には精緻な山水図が施されており、武士の風流な美意識を感じさせます。保存状態は非常に良好で、古刀でありながら錆や刃こぼれは見られず、手入れの行き届いた健全な一品です。
茎(なかご)は作られた当時のままの姿を残す「生茎(うぶなかご)」であり、資料的価値も十分に備えています。扱いやすいサイズと確かな銘、そして充実の拵が揃ってこの価格は、初めて日本刀を手にされる方はもちろん、歴史の重みを手元で感じたい愛好家の方にも自信を持っておすすめできる名品です。
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- 銘
- 兼盛
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- 時代
- 室町時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 488g
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- 刀長
- 52.4cm
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- 反り
- 1.5
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- 元幅
- 2.8
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.6
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 埼玉県 第4570号
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- 登録年
- 昭和26年