F3914【薙刀】広重
江戸時代初期に徳川家御用鍛冶として名を馳せた「武州下原住広重」によって鍛えられた薙刀です。
全長68.9cmの刃は、両面に施された棒樋(7.8cm)と添樋(14.9cm)が美しく、バランスの取れた実用性と美観を兼ね備えています。刃にはさびや刃こぼれはなく、歴史的価値と保存状態の良さが際立ちます。
白鞘(全長95.2cm)に収められたこの薙刀は、特別貴重認定書が付属し、その真贋と価値が保証されています。室町時代には北条市の庇護下で、北条氏の関東進出を支えた鍛冶集団を「下原鍛冶」といい、中でも広重一派は切れ味を誇り、その名跡は明治時代まで連綿と続きました。江戸時代初期の匠の技を今に伝えるこの薙刀は、鑑賞用としても、歴史愛好家や収集家にとっても特別な存在となることでしょう。一振りの刀剣に宿る歴史と美を、ぜひお手元でお確かめください。
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- 銘
- 広重
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- 時代
- 江戸時代初期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 542g
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- 刀身
- 38.4cm
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- 反り
- 3.2
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- 元幅
- 2.8
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 3.1
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- 先重
- 0.8
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- 登録番号
- 愛媛県 第26281号
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- 登録年
- 昭和42年