B4039【拵付刀】義光
本刀は、銘「濃州関住義光作」とある昭和期の現代刀匠による拵付刀です。義光は関鍛冶の伝統を受け継ぎつつ、戦前から戦後にかけて刀剣制作を続けた刀工の一人であり、その作品には確かな技術と審美性が宿っています。昭和時代は、太平洋戦争前後を通じて日本刀が軍装品としても再注目された時代であり、また戦後には美術刀剣として新たな価値を見出されるようになりました。
本刀は鎬造・庵棟に、きれいな板目肌がよく現れ、鮮明かつ深い互の目刃文が印象的な一振りです。大切先の迫力ある姿は、現代刀ならではの実用性と存在感を兼ね備えています。茎(なかご)は生ぶで、栗尻。研ぎたての刀身はとても美しいです。
拵は2/3が貝散し、1/3が黒石目塗の変わり鞘という凝った意匠で、撫角の鉄製ツバや銅ハバキとあいまって、外装の美しさと実用性を楽しめます。現代に鍛えられたこの刀は、伝統の継承と新たな美の表現が共存する一本です。
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- 銘
- 義光
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- 時代
- 昭和時代
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 732g
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- 刀身
- 63.8cm
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- 反り
- 1.8
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- 元幅
- 3.2
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- 元重
- 0.8
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- 先幅
- 2
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 新潟県 第007559号
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- 登録年
- 昭和29年