A3934【白鞘刀】祐包
備前鍛冶の代表者の「備前長船横山祐包作」の銘があるこの日本刀は、江戸時代末期に作られ、歴史的背景を感じさせる貴重な一振りです。
さびや刃こぼれはなく、良好な状態を保っています。鎬造りで庵棟、小杢目が詰んだ地肌に、直刃に湾れが交じる刃文が力強くも繊細な美しさを感じさせます。切先は中切先となっており、ハバキは銅製で、シンプルながら堅実な作りで、バランスの取れた形状です。栗尻の生茎には表に「備前長船横山祐包作」、裏には「元治二年二月吉(以下切)」と刻まれています。横山祐包は、備前新々刀を代表する刀工として著名であり、元治年間の時期に作られたことがわかります。この時期は、桜田門外の変が起こった頃にあたり、歴史的な背景も感じさせる一振りです。
全体として、時代背景とともに優れた技術を感じさせる刀で、歴史的価値の高い品となっています。
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- 銘
- 祐包
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- 時代
- 江戸時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 724g
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- 刀身
- 63.6cm
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- 反り
- 0.7
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- 元幅
- 2.9
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.8
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 東京都 第145327号
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- 登録年
- 平成30年