B3972【拵付刀】成典
居合道範士九段の宇高成典による、還暦記念の特別な一振りです。本作は昭和62年8月21日、作者の還暦を記念して制作された記念碑的な太刀です。
刀身は板目が詰んだ地鉄に互の目乱れの刃文が美しく、幅広で長さががあり、大切先の豪壮な造りは、威風堂々とした印象を与えます。さびや刃こぼれも勿論なく、良い保存状態を保っています。茎は生茎で栗尻、銀ハバキが刀身をより格調高く見せてくれています。
拵えは上品な黒塗りツヤ鞘に木瓜形の鉄鍔を配し、真新しい拵えが現代的な美意識を感じさせます。
作者の宇高成典は居合道範士九段という高位の達人であり、その技と精神性を刀作りにも注ぎ込んでいます。還暦という人生の節目に作られた本作には、作者の武道家としての矜持と刀匠としての技量が遺憾なく発揮されています。
現代刀の中でも特筆すべき来歴を持つ一振りとして、刀剣愛好家の方々にとって価値ある逸品となることでしょう。
-
- 銘
- 成典
-
- 時代
- 昭和時代
-
- 刃紋
- 乱
-
- 目釘
- 1
-
- 重量
- 918g
-
- 刀身
- 75.8cm
-
- 反り
- 2.3
-
- 元幅
- 3.4
-
- 元重
- 0.7
-
- 先幅
- 2.4
-
- 先重
- 0.6
-
- 登録番号
- 兵庫県 第101548号
-
- 登録年
- 昭和62年