D4028【白鞘脇差】無銘
室町時代末期に作刀された無銘の白鞘入り脇差です。戦国時代の激動期を経て誕生した刀剣は、実戦向けの機能美と精緻な造りが融合しており、本脇差もその特徴を色濃く反映しています。保存状態は良く、錆や刃こぼれのない優れた状態を保っています。
刀身は平造で、板目肌が流れるように整い、地鉄の美しさを際立たせています。刃文は小互の目が乱れを伴いながら連なり、躍動感のある表情を見せます。大切先の造りが、力強さと鋭さを兼ね備えた印象を与えます。さらに、両面には棒樋が3/4ほど掻き流されており、軽量化と機能性を追求した作りとなっています。茎は生ぶで栗尻、平行なヤスリ目がしっかりと残り、時代の特徴を伝えています。金と黒の二重ハバキが刀身引き立てています。
室町末期の脇差は、戦国武士の実戦刀として重要視された存在です。歴史的価値のある本脇差は、コレクションや鑑賞用にふさわしい逸品です。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 室町時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 266g
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- 刀身
- 34.7cm
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- 反り
- 0.4
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- 元幅
- 3
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- 元重
- 0.5
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- 先幅
- 2.1
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- 先重
- 0.3
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- 登録番号
- 大阪府 第119066号
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- 登録年
- 平成15年