A4049【白鞘刀】無銘

本刀は室町時代中期に鍛えられたと推定される無銘の白鞘刀です。室町中期(15世紀頃)は、応仁の乱をはじめとする戦乱が各地で激化した時代であり、実戦を前提とした堅牢で実用性に優れた刀剣が多く求められました。そうした背景の中で生まれた本刀は、無銘ながらも当時の技術と美意識を今に伝える一振です。

造りは鎬造・庵棟で、地鉄は板目に杢目が交じり、時代を経た味わい深い肌合いを見せています。刃文はゆったりとした湾れが続き、落ち着いた曲線美が全体に優雅な印象を与えます。中切先の姿も整い、戦国期にふさわしい力強さと気品を備えています。

茎は磨上げられており、銘は残っていませんが、茎の仕上げや形状からも古刀としての風格が漂います。銅製の二重ハバキが装着され、白鞘は新調されており、保存・鑑賞ともに申し分ない状態です。なお、刃に刃こぼれはなく、わずかにさび取り跡がありますが、刀身全体としての美観を損ねるものではありません。

無銘ながらも、室町中期の武士たちが命を預けた実戦刀としての確かな存在感を持つ一振。歴史を感じる刀剣をお求めの方におすすめの逸品です。

在庫状態 : 売約済

商品コード: A4049

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  • 無銘
  • 時代
    室町時代中期
  • 刃紋
  • 目釘
    1
  • 重量
    564g
  • 刀長
    67.9cm
  • 反り
    2.1
  • 元幅
    2.9
  • 元重
    0.7
  • 先幅
    1.9
  • 先重
    0.5
  • 登録番号
    東京都 第328867号
  • 登録年
    令和6年