E4097【拵付脇差】兼元
室町時代末期に鍛えられた銘「兼元」の菖蒲造脇差で、黒石目鞘と丸形鉄ツバを備えた拵付の一振です。兼元は美濃国関の刀工群に属し、戦国期には武将たちの実戦刀として高い評価を受けました。特に二代兼元は、名工「関の孫六」として知られ、刀剣乱舞にも登場することで現代でも広く名を知られています。本脇差がその直系かは定かではありませんが、同銘を継ぐ刀工の作として、美濃伝の特色をよく示しています。
地鉄は板目肌がよく詰み、落ち着いた地景を見せます。刃文は直刃を基調としながらも乱れ心があり、淡い変化が刃中に表情を添えています。菖蒲造は切先に向かって直線的に伸び、鋭い姿を誇る実戦的な造り込み。中切先が全体のバランスを引き締めています。茎は生ぶで栗尻、銀二重ハバキが付属し、保存状態も良好。さびや刃こぼれは見られず、時代を経た品としては極めて健全な状態です。
戦国末期の動乱期、武将たちは信頼のおける刀を求め、美濃物は全国に広まりました。本作もまた、そんな歴史の一端を今に伝える貴重な脇差です。鑑賞刀としても、歴史資料としても価値の高い一振といえるでしょう。
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- 銘
- 兼元
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- 時代
- 室町時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 278g
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- 刀長
- 45.4cm
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- 反り
- 1.6
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- 元幅
- 2.6
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- 元重
- 0.5
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- 先幅
- 1.7
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 栃木県 第49709号
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- 登録年
- 平成16年