D4109【白鞘脇差】無銘
江戸時代初期(17世紀初頭)に製作されたと考えられる無銘の白鞘脇差です。鎬造・庵棟の端正な姿に、杢目肌の地鉄が柔らかな風合いを醸し出し、時代を超えて静かな気品を感じさせます。刃文は落ち着いた直刃で、鍛えの美しさを際立たせる端正な作り。中切先の均整も良く、全体にバランスの取れた造形です。茎(なかご)は磨り上げられ、平行なヤスリ目がしっかりと残っており、金色と銀色の二重ハバキが品格を添えています。
江戸初期は、戦国の混乱が収束し、刀剣が実戦用から武家の威厳や格式を示す象徴へと変化していった時代です。この脇差も、武士の腰元を飾りつつ、護身具としての実用性も兼ね備えていたことでしょう。無銘ながら、地鉄や刃文の落ち着いた作風からは、備前や美濃といった名産地の刀工の技法を彷彿とさせます。
なお、刀剣乱舞に登場する刀匠のうち、美濃伝の兼定・兼元や、備前伝の長船派などの作風に近い部分も見られます。実用刀剣としてはもちろん、鑑賞用・コレクションとしてもおすすめできる、江戸初期の品格を宿した脇差です。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 江戸時代初期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 398g
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- 刀長
- 52.6cm
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- 反り
- 1.2
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- 元幅
- 2.5
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- 元重
- 0.6
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- 先幅
- 1.7
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 宮城県 第33956号
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- 登録年
- 昭和57年