槍・薙刀

F4130【槍】無銘

江戸時代初期(17世紀前半頃)に製作されたと見られる無銘の白鞘槍です。刃長は茎から切先まで69cm、白鞘全長は117cmと、長さ・太さともに十分な存在感を誇る一本。現存する江戸初期の槍は刀に比べて圧倒的に少なく、市場でも稀少性の高い武具として知られています。

地鉄は板目肌が流れて柾目がかる美しい鍛えで、直刃が静かに伸びる姿は端正かつ力強い印象を与えます。刃こぼれや深い錆もなく、時代槍としては保存状態良好です。白鞘に納められた姿は観賞用としても魅力が高く、また長柄武器特有の迫力を感じさせます。

江戸初期は戦国末期の戦闘文化が色濃く残り、槍は武将・足軽ともに主力武器として用いられました。火縄銃や刀と並び、槍は戦場での制圧力に優れ、武士の象徴としても重んじられた存在です。現代に残る長尺の時代槍は、そのほとんどが寺社奉納や武家蔵からの伝来品であり、本品もそうした歴史を背負ってきた可能性があります。

今話題のゲーム『刀剣乱舞』にも「日本号」「蜻蛉切」など名槍が登場しており、槍そのものの武具としての魅力が再評価されています。本品は銘こそ無銘ですが、時代と造りからも武士文化の息吹を感じられる、コレクションや展示にふさわしい逸品です。

在庫状態 : 御予約済

商品コード: F4130

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  • 無銘
  • 時代
    江戸時代初期
  • 刃紋
  • 目釘
    1
  • 重量
    724g
  • 刀長
    22.8cm
  • 反り
  • 元幅
    4
  • 元重
    1.4
  • 先幅
    2.3
  • 先重
    0.7
  • 登録番号
    岡山県 第104026号
  • 登録年
    昭和62年