B4169【拵付刀】正近
銘「正近」と刻まれた、室町時代中期(15世紀頃)の拵付刀です。鎬造、庵棟を備え、地鉄は板目肌がよく現れ、刃文は美しい互の目が連なり、室町期刀の典型的な姿を示しています。小切先に収まりのよい姿を見せ、時代の武士が実用の中に美を求めた様子が伝わります。茎は生ぶ茎を保ち、栗尻、銀着せハバキを備え、保存状態も良好。さらに黒塗鞘の拵に収められ、丸形の鉄鍔が質実な雰囲気を添えています。白鞘も付属しており、保存と鑑賞の両面に対応できる点も魅力です。
刀工「正近」は室町時代中期に活動したとされ、各地の戦国武士に用いられた実戦刀を多く手掛けた刀匠群のひとりと伝えられます。室町時代は応仁の乱以降、全国で戦乱が続いた時代で、需要に応えるべく多くの刀が製作されました。本作もその時代背景を映す実用的な姿を残しており、まさに歴史の息吹を感じさせます。
加えて、本刀には日本美術刀剣保存協会「保存刀剣」鑑定書が付属し、確かな真贋保証がなされています。室町期の実用刀を現代に伝える希少な一振を、ぜひこの機会にご所蔵ください。
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- 銘
- 正近
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- 時代
- 室町時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 2
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- 重量
- 520g
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- 刀長
- 63cm
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- 反り
- 2.3
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- 元幅
- 2.8
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.5
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 埼玉県 第74047号
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- 登録年
- 平成16年