E4171【拵付脇差】道辰
銘「道辰」の拵付脇差で、江戸時代末期、文政八年(1825年)春に奥州で鍛えられた一振です。刀身は鎬造・庵棟、板目肌が詰み、互の目乱れが鮮やかに連なり、中切先に至るまで力強さと品格を備えています。茎には入山形の栗尻を持ち、保存状態も良好で、さびや刃こぼれはございません。金着せハバキを具え、黒塗鞘の大小拵が揃っている点は、当時の武士階層が格式を重んじて佩用した姿を今に伝える貴重な要素です。
刀工・道辰は「奥州住」と銘を切り、地方刀匠ながらも堅実な作風で知られます。本作はその技量をよく示し、乱れ刃の華やかさと地鉄の精緻さが調和しています。さらに、本刀と拵には日本美術刀剣保存協会より特別貴重認定書が付属し、その価値と真贋が裏付けられています。江戸末期は幕末の動乱を目前に控え、武士の武備と美意識が高まった時代。本脇差はその歴史的背景を体現する一振といえるでしょう。コレクションとしてはもちろん、時代を語る資料としても注目すべき作品です。
こちらの商品は、大小揃いの拵で1枚の特別貴重認定書となっていますので、「B4172【拵付刀】清光」とセットでの販売となります。
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- 銘
- 道辰
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- 時代
- 江戸時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 524g
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- 刀長
- 53.2cm
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- 反り
- 1.2
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- 元幅
- 3
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 2
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 新潟県 第23265号
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- 登録年
- 昭和39年