室町中期 菊紋銘 細直刃 鎬造白鞘脇差
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- 銘
- 菊紋
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- 時代
- 室町時代中期
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- 刃紋
- 直
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- 目釘
- 1個
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- 重量
- 412g
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- 刀長
- 51.3cm
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- 反り
- 1.8cm
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- 元幅
- 2.7cm
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- 元重
- 0.7cm
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- 先幅
- 1.5cm
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- 先重
- 0.4cm
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- 登録番号
- 山梨県 第13576号
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- 登録年
- 昭和47年
室町時代中期は、応仁の乱を経て各地の武将が台頭し、刀剣需要が高まった時代です。戦乱の世においても、神社仏閣や皇室との関わりを持つ作刀が各地で行われており、本刀に施された「菊紋」の銘はそうした時代背景を今に伝える貴重な刻みです。菊紋は皇室の象徴であると同時に、神聖な奉納刀や由緒ある社寺に納められた刀剣にも用いられた紋様であり、本刀の来歴に格調の高さを感じさせます。
造りは鎬造(刀身に稜線を持つ最も一般的な造込み)、棟は庵棟(いおりむね)と呼ばれる三角形状の断面を持ち、室町期の脇差として端整な形状を示しています。刃文は細直刃(ほそちょくは)で、乱れのない静かな直刃が刀身に沿って品よく走ります。地鉄(じがね)は小杢目(こもくめ)が詰んで流れ柾(ながれまさ)がかる肌合いで、落ち着いた景色の中に時代の風格が漂います。切先(きっさき)は小切先で、全体的に細身でほっそりとした姿に仕上がっており、室町期らしい優美な印象を与えます。茎(なかご)は生茎(うぶなかご)で、栗尻(くりじり)形状、左上がりのヤスリ目が確認できます。ハバキは銀着せの菊文様で、銘とよく調和した誂えです。白鞘に収められた状態での保存となります。
状態は良好で、錆や刃こぼれは見受けられません。室町期の脇差として地鉄・刃文ともに見どころがあり、生茎が残る点でも資料的・鑑賞的価値の高い一振りです。170,000円という価格は、時代と状態を踏まえると求めやすい設定といえます。日本刀の歴史や美術工芸に関心をお持ちの方、あるいは古美術品として上質な一振りをお求めの方にお勧めします。