D4201【白鞘脇差】無銘
室町末期戦国乱世に鍛えられた無銘の白鞘脇差。当時の実戦刀としての凛然たる気配を今に留める一振りです。刀身59.8cm、刀への分類まであと僅か3mmという長寸脇差で、戦場ではサブウェポンに留まらず主武器としても振るわれた可能性を濃厚に感じさせます。
鎬造・庵棟の骨太な造り込みが光を受け、板目肌が勢いよく表情をみせ、互の目乱れの刃文が艶やかに踊ります。小切先ながら毫も鋭さを失わず、室町末期刀の本質をよく映し出す佳作です。
両面に掻き流した棒樋には、表に梵字を刻み、一片の護符として身を守らん との武士の祈りが刻み込まれています。この信仰心の痕跡こそ、本刀の最大の魅力といえるでしょう。生茎に平行に走るヤスリ目は当時のままの姿を伝え、さび・刃こぼれなく健全な刃縁と地肌を今に保つ良好な保存状態。銅二重ハバキ付属、白鞘も整えられ、物打ちから茎まで隙のない完成度です。
戦乱の時代の息吹をそのままに宿した実用刀。美術的価値と実戦刀としての矜持を併せ持つ、室町末期脇差の逸品。コレクション・鑑賞に心よりお勧めできる一本です。
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 室町時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 414g
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- 刀長
- 59.8cm
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- 反り
- 0.5
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- 元幅
- 2.8
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- 元重
- 0.7
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- 先幅
- 1.8
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- 先重
- 0.5
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- 登録番号
- 埼玉県 第28854号
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- 登録年
- 昭和43年