室町末期 無銘 鎬造 直刃乱れ交じり 白鞘脇差
-
- 銘
- 無銘
-
- 時代
- 室町時代末期
-
- 刃紋
- 乱
-
- 目釘
- 1個
-
- 重量
- 337g
-
- 刀長
- 49.6cm
-
- 反り
- 1cm
-
- 元幅
- 2.5cm
-
- 元重
- 0.5cm
-
- 先幅
- 1.7cm
-
- 先重
- 0.3cm
-
- 登録番号
- 東京都 第291641号
-
- 登録年
- 平成6年
室町時代末期は、応仁の乱以降の戦乱が全国に広がった激動の時代です。各地の武将が実戦を重視した武具を求めたこの時代、刀工たちは機能美と実用性を兼ね備えた刀剣を数多く生み出しました。本品はそうした時代背景のもとで鍛えられた、無銘の白鞘脇差です。
造込みは鎬造(刀身断面が山形に作られた最も一般的な形式)、棟は庵棟(断面が三角形状の棟)で、室町期の脇差として標準的かつ端正な姿を示しています。刃長は49.6cmと脇差の中でも比較的長寸で、反りは1cmと適度に内反し、実戦的な用途を意識した均整のとれた体配です。
地鉄は板目肌に杢目(木の年輪状の肌模様)が交じる穏やかな肌合いで、室町期の作刀に見られる素朴ながら力強い鍛えの特徴を備えています。刃文は直刃を基調としながら乱れが交じり、単調になりすぎない変化のある出来栄えです。切先は中切先で、全体的にまとまりのある印象を与えます。
茎(なかご)は生茎(うぶなかご)、すなわち製作当初のままの状態を保っており、茎尻は栗尻(くりじり)の形状です。ヤスリ目はせん鋤(扇状に交差するヤスリ目)で、当時の鍛冶の手跡を今に伝えています。ハバキは金色仕上げで、白鞘との組み合わせが清潔感のある凛とした印象を醸し出しています。
保存状態は良好で、錆・刃こぼれともに見受けられず、長年にわたって適切に管理されてきたことがうかがえます。無銘ではありますが、生茎が残っている点は資料的な観点からも評価されます。室町期の脇差を適切な価格でお求めの方、あるいは日本刀の歴史的な変遷に興味をお持ちの方にとって、手に取りやすい一振りです。