E4216【拵付脇差】秀辰
室町時代末期に制作されたと考えられる、銘「山城守源秀辰」を有する拵付脇差です。戦国の世が最終局面を迎え、実戦性と実用美が強く求められた時代の作で、武士の日常装備として携行された脇差ならではの堅実な造りが魅力です。
刀身は鎬造・庵棟で、板目肌が詰み、地鉄は落ち着いた印象を見せます。刃文は互の目乱れを主体とし、程よい変化に富んだ刃取りは、実用本位の中にも刀工の美意識が感じられます。中切先を備え、全体の均整が取れた姿は、室町末期刀の典型といえるでしょう。生茎・栗尻で、後世の改変がなく、当初の姿をよく留めている点も評価できます。
状態は良好で、さびや刃こぼれは見受けられません。銅ハバキが付属し、拵は黒塗りの艶鞘に角形鉄鍔を合わせ、柄巻もしっかりとしており、鑑賞用としてはもちろん、当時の武士の装いを具体的に想像させる完成度の高い内容です。
銘にある秀辰は、「山城守」を受領した刀工とされ、京・山城国系統の作風を色濃く反映した落ち着いた地鉄と実直な刃文が特徴です。華美に走らず、実戦を意識した作刀姿勢は、戦国末期という時代背景をよく物語っています。室町末期刀を代表する一振として、初めての日本刀収集にもおすすめできる拵付脇差です。
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- 銘
- 秀辰
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- 時代
- 室町時代末期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 345g
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- 刀長
- 44.3cm
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- 反り
- 1.2
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- 元幅
- 2.7
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- 元重
- 0.6
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- 先幅
- 2
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 栃木県 第22191号
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- 登録年
- 昭和40年