D4227【白鞘脇差】飛以下不明
室町時代中期に制作されたと考えられる、銘「飛以下不明」を有する白鞘脇差です。戦国期へと向かう動乱の時代、実戦性を重視した刀剣が多く生み出された時代背景を色濃く映し出す一振で、堅実かつ実用本位の作風が見て取れます。
刀身は鎬造・庵棟で、板目がよく詰み、所々に杢目がかる鍛え肌を見せ、室町中期刀らしい素直で落ち着いた地鉄が印象的です。刃文は細直刃を基調としながら互の目が交じり、派手さを抑えつつも変化に富んだ表情を備えています。実用刀としての切れ味と耐久性を意識した刃文構成といえるでしょう。
中切先で全体の姿は均整が取れ、磨り上げ茎ながら保存状態は良好。平行に整ったヤスリ目からは、当時の確かな鍛刀技術が感じられます。金色の岩石目ハバキが付属し、白鞘に収められた姿は、鑑賞用としても十分な品格を備えています。錆や刃こぼれがなく、約500年を経た刀剣としては状態の良さも大きな魅力です。
銘文は「飛」以下が不明で、特定の刀工や流派の断定はできませんが、こうした在銘不詳の刀は、実際の合戦や武士の日常に寄り添い使われてきた“生きた刀”であることが多く、歴史的資料としても価値があります。室町中期の実戦刀を手に取って感じたい方、コレクションに時代性を加えたい方におすすめの一振です。
-
- 銘
- 飛以下不明
-
- 時代
- 室町時代中期
-
- 刃紋
- 乱
-
- 目釘
- 2
-
- 重量
- 459g
-
- 刀長
- 52.2cm
-
- 反り
- 1
-
- 元幅
- 2.9
-
- 元重
- 0.5
-
- 先幅
- 2.1
-
- 先重
- 0.4
-
- 登録番号
- 広島県 第29848号
-
- 登録年
- 昭和43年