室町初期 菖蒲造直刃 無銘脇差 拵付一振
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- 銘
- 無銘
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- 時代
- 室町時代初期
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- 刃紋
- 直
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- 目釘
- 1個
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- 重量
- 311g
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- 刀長
- 37.9cm
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- 反り
- 0.9cm
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- 元幅
- 2.8cm
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- 元重
- 0.6cm
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- 先幅
- 1.7cm
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- 先重
- 0.4cm
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- 登録番号
- 栃木県 第3200号
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- 登録年
- 昭和26年
室町時代初期は、南北朝の動乱が収束し、武家社会が新たな秩序を築き始めた時代です。この時期に作られた刀剣は、実戦での使用を前提とした堅牢な造りが求められ、華美さよりも機能性を重んじた様式が多く見られました。本品はそうした時代背景を持つ無銘の脇差で、長い歳月を経た今もなお、当時の作刀の息吹を伝える一振りです。
造込みは菖蒲造(しょうぶづくり)で、鎬筋(しのぎすじ)を備えた実用的な形状が特徴です。地鉄は板目に流れる穏やかな肌合いを見せており、素朴でありながら味わい深い地景が楽しめます。刃文は直刃(すぐは)で、乱れなく静かに走る均整の取れた刃縁が、古刀ならではの品格ある佇まいを生み出しています。切先は小切先で、室町初期の様式をよく残しています。茎(なかご)は生茎(うぶなかご)、栗尻(くりじり)の形状を保っており、後代に手が加えられていない点が古刀としての資料的価値を高めています。
拵(こしらえ)は、金色台付ハバキに黒石目塗りの鞘(さや)を合わせた落ち着いた意匠です。鍔(つば)は丸方形に蝶の透かしを施した鉄鍔で、全体に統一感のある風格を醸し出しています。柄(つか)巻はしっかりとした状態を保っており、手に取った際の安定した握り心地も魅力の一つです。
保存状態は良好で、錆や刃こぼれは見られません。室町時代の古刀を比較的手の届きやすい価格帯でお求めいただける機会です。日本刀の歴史や武家文化に関心をお持ちの方、また古美術品として価値ある一振りをお探しの方にもおすすめできる脇差です。