武州下原住廣重 薙刀 江戸中期 白鞘入り
-
- 銘
- 廣重
-
- 時代
- 江戸時代中期
-
- 刃紋
- 乱
-
- 目釘
- 1
-
- 重量
- 480g
-
- 刀長
- 39.4cm
-
- 反り
- 2.3
-
- 元幅
- 2.7
-
- 元重
- 0.7
-
- 先幅
- 2.8
-
- 先重
- 0.5
-
- 登録番号
- 長野県 第14112号
-
- 登録年
- 昭和28年
本品は、武蔵国下原(現在の東京都八王子市周辺)を拠点とした刀工「廣重」の銘が切られた薙刀です。下原鍛冶は室町時代から江戸時代にかけて武州に栄えた刀工集団で、実用性を重視した堅実な作風で知られています。江戸時代中期、武家社会が安定期を迎えるなかで、薙刀は武術稽古の道具としても重用され、武家の女性が嗜む武芸としても広く普及していました。
刀身の長さは39.4cmで、反りは2.3cmと薙刀としてやや控えめな曲がりを持ちます。鍛えは板目肌が流れ、地鉄に落ち着きがあります。刃文は互の目乱れで、刃縁に変化のある動きが見られ、見た目の景色も豊かです。両面には棒樋が施され、切先側で丸留めとなっており、棒樋の長さは9.5cm、添え樋は15.5cmを測ります。樋(ひ)は刀身の軽量化と剛性を両立させる意匠であり、実用と美観を兼ね備えた造込みといえます。切先から茎(なかご)まで77.5cmを測り、目釘穴は1個です。
保
存状態は良好で、目立った錆や刃こぼれは認められません。白鞘(しらさや)に収められており、全長は104cmです。白鞘は刀身の長期保存に適した素朴な木製鞘で、現状のまま安心して保管いただけます。
薙刀は現存数が少なく、銘のある作例はさらに希少です。武州下原の地銘と作者銘が揃って確認できる本品は、江戸時代中期の地方鍛冶の作刀文化を伝える資料的価値も備えています。日本刀・古武器の愛好家の方や、武家文化・刀剣史に関心をお持ちの方にとって、価格面でも手が届きやすい一振りです。