銘「国重」拵付脇差 江戸中期 互の目乱れ
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- 銘
- 国重
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- 時代
- 江戸時代中期
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- 刃紋
- 乱
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- 目釘
- 1
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- 重量
- 482g
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- 刀長
- 53.6cm
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- 反り
- 1
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- 元幅
- 2.8
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- 元重
- 0.6
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- 先幅
- 1.7
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- 先重
- 0.4
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- 登録番号
- 佐賀県 第7188号
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- 登録年
- 昭和35年
江戸時代中期は、太平の世が続くなかで刀剣が武器としてよりも武家の威儀を示す美術工芸品として洗練されていった時代です。各地の刀工たちは技術を競い合い、個性豊かな作風が花開いた時期でもあります。本品はその江戸中期に制作された拵付脇差で、銘には「国重」と刻まれています。
「長谷部国重」といえば、南北朝時代に活躍した備前出身の刀工を祖とする系譜として知られ、戦国武将・織田信長が愛蔵した刀工として歴史に名を残す名跡です。江戸中期に至るまで「国重」の銘を継ぐ刀工は複数存在しており、本品はその系譜を受け継いだ刀工の作と考えられます。銘の真贋についてはご自身でのご確認をお勧めしますが、作域は系統に沿った丁寧な仕上がりを示しています。
造込みは鎬造・庵棟(刀身の峰が屋根形に仕上げられた形状)で、脇差として均整のとれたかたちです。刃文は互の目乱れ(刃縁が波状に繰り返す乱れ刃)で、変化に富んだ景色が見どころです。地鉄は板目肌が丁寧に詰まっており、落ち着いた地景を呈しています。切先は小切先で品格があり、茎は生茎(うぶなかご・当時のままの茎)の栗尻形で、時代の経過をそのままに伝えています。ハバキは銀製で、格調ある仕上がりです。
拵は黒塗艶鞘に丸形鉄鍔を組み合わせたシンプルかつ端正な構成で、武家の実用拵としての風格を備えています。
保存状態は良好で、錆・刃こぼれともに見られません。歴史的な銘跡を持つ脇差として、また江戸中期の作刀技術を間近に感じられる一振りとして、日本刀に親しむ入門にも、歴史的遺品として手元に置くにも適した価格帯の一品です。